HOME …> 純粋税制批判本文 …> 第十九章 日本経済再生のシナリオ

 目次 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22

日本経済再生のシナリオ

地価を安定させる

地価が下がり続ける限り、不良資産は増え続け、政府資金の注入も一時しのぎにしかならない。 地価下落のリスクが大きいと、土地を購入して、住宅を建てたり事業を興すリスクも大きいから、経済は停滞する。 日本経済の活性化には地価下落に歯止めをかけることが必要である。 そして、それができる唯一の方法は、政府による土地の買い支えである。

たとえば、固定資産税評価額で無制限に買い入れること、評価額は上げる事はあっても将来にわたって原則として下げることはないということを、 政府が宣言する。

これによって、地価は下げ止まり、売却申し込みが殺到することはない。 ただの紙切れでも、政府が保証すれば通貨となる。まして土地は安定した価値を獲得し、 これを担保とすれば、銀行は喜んで融資する。 また、値下がりのリスクがゼロとなれば、値上がりを見越して保有する動機が大きくなるからである。

財産税を創設する

自由経済の繁栄を維持するためには、必要最低限の資産再分配が不可欠である。 ところが、相続税は、本質的欠陥があり、十分な再分配ができない。

莫大な赤字国債の発行を続けなければ、現状維持さえできないのはこのためである。 景気が回復したときに赤字国債を減らす、というのは幻想にすぎない。それをやったとたんに、再びひどい不景気になるだろう。 こんなことは誰でも解っているが、気休めに言っているだけで、そのうちに動きがとれなくなる。 ここで言う財産税は、いわば相続税の生前分割払いである。年一回課税し、極めて低税率で出発する。

相続税課税の時に財産税の累積納入分を控除する

これによって相続税は、数十年後に自然消滅する。財産税の税率を、そうなる程度にまで上げて行くのである。 この財産税の利点は、低税率のため、過酷になるのを防ぐ減免措置が廃止できることである。 これによって名義分散などの抜け道がふさがれる。

はじめは極めて低税率とし、自己申告だけで良い。 社会的体面のためなどで、それほどの過小申告はないだろう。それから長年かけて正確に近い額に査定して行く。 法人は死なないから相続税は課税できないが、財産税は法人にも課税できる。

株式会社の資産は、株主の資産として課税される。理論的にはそれで良いが、実際は、時価評価した純資産が株価総額より大きい場合が多い。 乗っ取りを狙う買い占めがあれば株価が暴騰する事を考えると、これは大きな額になる筈である。 この差額を会社の財産として課税するわけである。

財産税によってのみ、必要最低限の再分配が可能となり、経済の繁栄と、財政の均衡との両立が可能となるのである。

 目次 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22
スポンサーリンク